●男は・・・いや、建具屋はつらいよ

こんばんは!

今日は、木製建具加工について。

 

以前、ある建設会社さんの社長さんに(歳も近く可愛がって頂いております)木製建具のお見積り依頼を受け、頑張った価格を提示したつもりでしたが・・・

「たかいなぁ~。 まだまだ下げれるやろ~!?」と言われました(T_T) 逆に「えー!? マジで言ってます?」って言ってしまいましたよ(笑)


まぁ、確かに「建具ってそんなにするん?」と言われるコトもちょいちょいありますが(^_^;)

でも、「え?そんな値段で出来るの? イメージはもっとするんかと思ってた」と言ってくださるお客様もいらっしゃいます。

 

施主様の価値観なんでしょうね。

実際、私のバイクはHAYABUSAなんですが自分にしてみたら当時「約140万で300Km/hでるバイクが買える!安い!」って思いましたが、嫁さんにしてみたら「大人のおもちゃに140万!? バカ?」って感じなんでしょうね。 家族みんなで出かけられる広々としたバンや、優越感に浸れる高級外車ならまだしも

ほぼ自分しか楽しめない”おもちゃ”に140万は馬鹿げてると思ったでしょう。

まー、余り乗りませんが どーしても欲しくて買いましたが・・・なにか?(-_-;)

 

話が脱線しちゃいましたが、「建具屋さんの苦労」を知って頂く(判って頂く)為に今回の記事にします!

 

まずは、こんな状態・・・と言うか、ほんと単なる”板”を仕入れます。

建具屋さんは”使う分”だけ仕入れるのではなく、”坪”単位で仕入れます。

 

天然モノなので色が悪い所や木目が曲がっているものがあって当たり前です。そして”色”や”木目”をみてイイ所を建具(戸)の框として使用します。

これは”木取り”と言って、無駄が無いように割っていくのも結構難しいものです。

 

今は佐渡選手や大村選手に任せていますが、木取りの過程をみてると無駄があるな~って(ちょこっとだけですが)思うコトもあります^_^;

無駄も仕入金額に含まれているので、正直な気持ちを言えば「もう少しだけ上手くなってくれればな」って思いますが、スピードの時代なのでソコにも余り時間を費やす訳にもいかず・・・難しいところです。

実際、自分だって親父に無駄の少ない木取りを習いつつも習得しないまま亡くなってしまったので人のコトも言えませんが(^_^;)

仕入れた時にいつも思い出すのが、仕入れた直後にお客さんがこられて「こんな沢山、足場板に使うの?」と言われた事ですね。

「これが今から襖や格子戸になるんですよ」と言ったらビックリされてました。

言われてみれば、単なる長い木材ですからね・・・足場板に見えなくもないです(笑)

 

入善町にある永井建築様の現場を手がけている大村選手が加工の途中だったので(内緒で)写してみました。

あの単なる板を刻んで、戸車の穴加工・縦框と横框を組む為のホゾ加工/穴加工・硝子溝・襖紙を貼った板を入れる溝・面取りなど、結構手間がかかります。

その他にも、鴨居溝にはいる様に戸首を付けたりカンナをかけて逆目をとったりとホント手間がかかってるんですよ^_^;

格子戸に至っては、クデとよばれる溝(切欠き)をつけます。

縦に通す桟(組子)と横に通す組子を、その溝どうしを合わせて組むわけです。

 

溝が大きければゆるくなるし、きつければ桟が反ってきます。 そうならない為にも、同じ厚さ・同じ幅の組子を何本も制作しなければいけません。

妥協は許されないわけですよ^^;

勝手に組んでみました。(大村選手、勝手にいじってゴメン!)

 

”シュッ”って感じで組めて、制度的には問題なし!

反らずに、隙間もない格子が組めそうです!(^^)!

 

組子の角も面を落して丸みをつけ柔らかい雰囲気をださせるのですが、本数が多ければ多いほど”泣き” が入ります。 

 

残念ながら、まだ組立前だったので完成写真はありませんが、建具の構造・・・ご理解頂けましたか?

簡単そうに見えて、結構大変です(・.・;)

佐渡選手も大村選手も、年々 効率のよい工夫してるみたいで安心して任せられます。

もう・・・私、いらない感じがちょっと寂しい気もします・・・。

 

今後、「なんでそんなに高いの?」と言われたらこのブログを見て頂き、それでも「高い!」って言われたら・・・

「おいちゃん、それを言っちゃぁお終いだよ!?」と言わせて頂こうと思います(笑)

 

正直なところ「こんなに大変な加工してるから・・・」と言いたい訳じゃなく、皆さんに木製建具の事を

ちょっと知って頂こうと思っただけで・・・他意・悪意はありませんので。 <m(__)m>

 

今後とも、板本木工所を宜しくお願いいたします!<m(__)m> (笑)